旅の扉

福岡の旅・柳川〜殿様の宿『御花』

Mariho
柳川藩主立花家宿の庭(松濤園)

日本のベニスと言っても良いような川が街中を流れ、観光の小舟が行き交う柳川。

そこに柳川藩主立花家殿様の邸宅をその末裔第18代目のオーナーが、守り営む料亭旅館『御花』。邸宅には、洋館もあり、文化財に宿泊出来る大変貴重なお宿です。

夜シャンデリアの輝く洋館を本館から

立花宗茂が柳川城主となったのは、今からおよそ400年前のこと。

宗茂 (安土桃山時代)

豊臣秀吉の命を受け、戦国武将立花宗茂が柳川城に入ったのは1587年のことでした。宗茂は九州の大名 大友家の一家臣でしたが、秀吉に武功を認められ大名に取り立てられました。宗茂は関ヶ原の戦いで西軍側についたため、領地を追われることとなります。その後宗茂は浪牢生活を経験しますが、豊臣時代の武功やその人柄を徳川幕府に認められ、柳川藩主として復活を果たします。関ヶ原の戦い以降、領地を追われた後に旧領を回復することのできた大名は、立花宗茂ただひとりです。14代立花寛治のこだわりによって整えられた松濤園。その呼称のとおりクロマツに囲まれた池庭で、座敷からの眺望を楽しむ観賞式の庭園です。池庭に大小の中島や岩島を配して、大海をあらわし、優美な庭景を見せる名園として、1978年に国の名勝に指定されました。また、2011年には松濤園を含む御花の敷地全体が「立花氏庭園」として国に名勝指定されています。沓脱石の巨石は旧天守閣の台石を移したといわれています。冬場には飛来する野鴨が群れ遊ぶ景観を見せます。

と『御花』ホームページで紹介されています。つまり、文化財になっているお殿様の家に宿泊出来るということですね。ではその内部のご紹介です。

エントランスから客室への廊下には、大きな石臼
お雛様や柳川名物『さげもん』が飾られています。

『さげもん』はお雛様のお飾りです。江戸末期頃より、女の子が生まれると初節句のお祝いとしてお雛様の代わりに古着の端切れで小物を作り飾ってお祝いしたのが始まりだと言われています。鶴、亀、えび、三番叟といった縁起の良い小物がさげられ、竹の輪に、7個7連に49個の小物と、中央に大きな柳川まりを2個さげて全部で51個。人生50年と言われていた時代に一年でも長生きしてもらいたいという親の願いが込められているそうです。

お食事を頂くお部屋は、殿様の家族の居住空間

お庭を一望出来る大広間で日常の時間から解き放たれます。

正面には池、空には月

手前の提灯には、立花家の家紋『祇園守紋』

広大なお庭をながめれば、殿の気分

館内には、資料館があり、数々のお雛様が飾られています。

貝合わせの桶や、百人一首カルタまで、実に精巧につくられています。歴史と文化財の宿、他では味わえない非日常空間。隅々まで行き届いた心のこもったおもてなし、美味しいお料理、お殿様、お姫様の気分を満喫できるお宿です。

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「書道一推し‼️」 私は、人生を書道と共に歩んできました。 断言出来ることは、最高に面白い‼️ということ。 これからその書道の魅力の数々を、これまた大好き❤な平安時代と共に作品を通して、お伝えしていきます。 書道嫌いと思っているあなた!書く時代は終わったと思っているあなた!是非ご一緒に扉を開けて下さい!全ての始まりの新年、さあ、ご一緒に‼️
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