創作の扉

孤悲〜ひとりかなしも〜

Mariho

あなたは「孤悲」と聞いてなにを思いますか。

「”愛”よりも昔、“孤悲”のものがたり」これは、新海誠監督の「言の葉の庭」という作品のキャッチフレーズです。

さだまさしさんのアルバムタイトルにも「孤悲」があります。

大伴宿禰(おおとものすくね)巨勢郎女(こせのいらつめ)(こせのいらつめ)に読みかけた歌への返歌、『玉蔓 花のみさきて 成らざるは 誰が 恋ひにあらめ 吾が恋ひ思ふを』(万葉集巻二102) 

万葉集は漢字を音読みで使用した万葉仮名と呼ばれる漢字で表記されました。

『玉葛 花耳開而 不成有者 誰恋尓有目 吾孤悲年乎』

「玉葛のように花ばかりで実がないのは 一体どなたの恋なのでしょうわたしはこんなに 恋い慕っておりますものを」

「恋」を辞書で調べると、「離れている一人の異性に、身も心も惹かれる気持ちを表す。ほかに時間的、空間的に隔たった動植物、場所、事物などに思慕の帖を寄せる場合にも比喩的に使われた(古典基礎語辞典)」とあります。

逢えない、離れている相手をたった一人で思う「ひとりかなしも」。恋するゆえに味わう孤独と悲しみ。

源氏物語もまた、「孤悲」の心情が描かれています。「紫紙金泥経」をイメージして、「ひとり想う気持ち」と「祈り」を重ね合わせ、紫紺の写経の紙に金泥で表現しました。

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「書道一推し‼️」 私は、人生を書道と共に歩んできました。 断言出来ることは、最高に面白い‼️ということ。 これからその書道の魅力の数々を、これまた大好き❤な平安時代と共に作品を通して、お伝えしていきます。 書道嫌いと思っているあなた!書く時代は終わったと思っているあなた!是非ご一緒に扉を開けて下さい!全ての始まりの新年、さあ、ご一緒に‼️
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