定子と彰子~2人の后
Miyako
一条天皇の二人の后についてお話しします。道隆の娘の定子と道長の娘の彰子です。父親が兄弟なので、2人は従姉妹同士。ちなみに一条天皇も従兄弟になります。
年齢は、一条天皇に入内した時の定子が14歳、その時の彰子は3歳です。これは数え年なので現代に置き換えると、中学1年生と保育園児くらいです。この時、一条天皇は11歳ですから、中1のお姉ちゃんと小4男児の夫婦?ということですね。
さて、積極的で才気煥発な定子と奥手で思慮深い彰子という対照的な性格は、2人の母親の影響にもよると考えられます。女官の経歴を持つ高階貴子と皇系のお嬢様の源倫子です。大河では板谷由夏さんと黒木華さんが好演していますね。
また、父親にとっては、どんな娘であれ、政権掌握のための手駒です。道隆の強引な身内昇進政策によって先に中宮になる定子ですが、後にこれを道長が転用して彰子も中宮となり、1人の天皇に2人の后が並び立つ異例な事態が生じます。
一族の政権争いの只中に生きた2人は、その使命を受け入れ、それぞれの長所を発揮して運命に立ち向かった賢明な后だったと思います。なんといっても後世に残る2人の文学者がそれぞれ仕えた后ですからね。
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