平安時代の紙
Mariho
光る君への38話、一条天皇への贈り物、源氏物語の豪華写本、素晴らしかったですね。
平安時代の特筆すべき文化にお料紙文化があります。
料紙とは文書や経典など文字を書く時に用いる紙のこと。
平安時代、紙は大変貴重なものでした。
貴族のしかも上流貴族でなければ、紙も硯も筆も簡単には手に入りません。
道長からの贈り物である美しい紙や筆、硯は大変貴重で、紫式部はどんなに嬉しかったことでしょう。
平安時代、紙は舶来のものと、国産のものとありました。
舶来のものとしては、
唐紙(から紙) 中國大陸から到来のもの
高麗紙(こま紙) 朝鮮半島から到来のもの
国産のものとして紙屋紙(かんやかみ)
京都の紙屋川近くに、官立の紙漉き場がありました。紙屋院といって、主に公文書用の紙が漉かれていました。平安中期以降は、漉き直し、つまりリサイクルが主流となります。
『光る君へ』でもわかるように、当時のコミュニケーション手段は手紙です。平安朝の手紙を示す語は
『消息(しょうそく・しょうそこ)』、『文(ふみ)』とよばれ、源氏物語54帖の中でも手紙らしいものが登場しないのは「花散里」くらいで、ほとんどの帖に登場します。
それぞれの場面では、状況に応じ様々な種類の紙が使い分けられ、どんな時にどんな紙を使うか、紙の素材、取り合わせるもの、香など、その人の教養やセンスが現れるものとして重要でした。
どんな紙の種類があったのかは、作品を通してその都度ご紹介しますね
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