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大河ドラマ 

清少納言と藤原斉信の関係は?

Miyako

大河で二人は深い関係になったようで、清少納言がそれでも斉信にすげない態度をとるのはさすがと思わせましたが、いや、待てよ、そもそも二人はそんな関係になっていないはず……。

『枕草子』では定子サロンの皆が斉信を褒めていて、清少納言もその筆頭なので、いい関係になってもよさそうなのですが、こんなエピソードがあります。

ある時、斉信が清少納言に、「こんなに親しくしてるのに、どうして深い関係になってくれないの」と迫った時、清少納言はこう答えました。「もし、私があなたの恋人になったら、これまでのようにあなたのことを褒められなくなるから」と。

つまり、斉信が本当にすばらしくて褒めても、周囲には二人が親密な関係だから褒めるのだろうと思われるのが嫌、ということですが、これって、体裁よく断ったということですよね。その話は、ちょうど道隆が亡くなった前後頃のことなので、時期的には今の大河と合っています。

 斉信の妹は、あの花山天皇の女御忯子で、その一族は容姿が優れていたので、彼も見栄えは悪くなかったようです。しかし、兄の誠信との険悪な関係をはじめ、出世争いで人に勝ち、その度に恨まれたという説話が複数残っています。つまり、出世のために人を平気で出し抜くような人物だったと思われます。清少納言がそんな奴と深い関係になるわけがないのです。

大河ドラマでは道長と親しい友人なので、あまり悪くは描かれないでしょうが、斉信は没落した中関白家から離れていって、中宮定子の女房である清少納言との関係も完全に切れることになるでしょう。『枕草子』では、その代わりに清少納言と仲良くなるのが、彼女より5、6歳程年下の行成なのですが、そちらは大河ではもう描かれないのか、気になるところです。

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平安文学と出会ってその世界に魅了され、読み続けています。1000年前に確かに生きていた人の息遣いを感じると心が震えます。自然や人を深く愛した日本文化を大切に、そして一緒に楽しみましょう!
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