源氏物語~紫式部からのメッセージ②
Mariho
恋死 「柏木」第三十六帖
女三宮を垣間見てからの柏木は、恋に身を焦がすばかり。女三宮の唐猫を手に入れ愛玩する柏木。
光源氏が重い病に伏す紫の上の看病のため留守にしている間に、柏木はついに女三宮のもとへ忍び込み、思いを遂げてしまいます。懐妊した女三宮。宮にあてた柏木の文が光源氏に見つかり、すべてが露見。
朱雀院の五十賀の試楽に参上した柏木。すべてを知る光源氏が皮肉を言って睨みつけます。柏木は恐れの余り病を患い、そのまま衰弱していきます。
女三宮は不義の子、薫を生み、出家。落胆した柏木は見舞に来た夕霧(源氏の長男)に事情をほのめかし、妻落葉の宮の世話を頼み息を引き取ります。
柏木の恋死を語る文脈に通底する、百人一首謙徳公の歌と柏木の歌をともに表現しました。
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