源氏物語~紫式部からのメッセージ⑤
Mariho
春秋のあらそい
第二十一 帖「少女」の巻と第二十四帖「胡蝶」の巻に亙り展開される春秋のあらそいを1巻の巻物にしました。
「春秋のあらそい」とは、春と秋のどちらがより優れているか、優劣を競う風流な遊び。
六条院を舞台に、秋の御殿に住む秋好中宮と春の御殿に住む紫上が繰り広げます。結果は光源氏が肩入れした春の勝ち。
春の桜、秋のすすきの柄のお料紙は、田中親美先生の後継者、大貫泰子先生の制作です。お料紙の美しさもご覧ください。
なお、この作品は、2022年11月~2023年1月にかけて東京都美術館にて開催された「源氏物語~めぐり逢ひける えには深しな~」展にも展示したものです。
【釈文】
九月になれば 紅葉むらゝゝ色づきて 宮の御前えもいはずおもしろし
風うちふきたる夕暮に 御箱の蓋に いろゝゝの花紅葉をこきまぜて
こなたに奉らせたまへり・・・
以下、略
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