金沢訪問〜②鈴木大拙館

Miyako
鈴木大拙は『禅の研究』の著書で世界的に有名になった仏教研究者です。生家のあった金沢市本多町は私の生家にも近く、馴染の地域ですが、この記念館は後に出来たので初めて訪れました。

展示物は多くないのですが、庭に出ると思わず息をのみます。余分な装飾のない端正な建物は「思索空間」で、「水鏡の庭」の中に建っています。ここは単に観賞する場でなく、来館者が鈴木大拙と出会って自ら考えることを基本方針にしているそうです。

金沢市の中心地に近い場所ですが、小立野台地から続く緑地が借景となって、いつまでも思索に耽っていたい雰囲気です。外国人観光客が多く訪れ、静かに座って庭を眺めていました。

最後に鈴木大拙の名言をひとつ紹介します。
人間は偉くならなくとも一個の正直な人間となって信用できるものになれば、それでけっこうだ。真っ黒になって黙々として一日働き、時期が来れば“さよなら”で消えていく。このような人間を偉い人だと自分はいいたい。
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